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目次
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析
FX相場の分析で、相場が上昇するのか下落するのかを予測・判断する方法には、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の2つの分析方法があります。
テクニカル分析は、レートから数値分析をして線グラフなどをチャート上に表示するものです
一方、ファンダメンタルズ分析は、経済指標やニュースなどから各国の経済状況を判断して、今後の相場がどうなるかを予想する分析方法のことを言います
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析はFXの相場分析では欠かせない分析方法です。
そこで、今回はファンダメンタルズ分析について詳しく解説していきます。
ファンダメンタルズ分析の方法には、経済指標・経済ニュース・要人発言などの情報を見て分析する方法などがありますが、一番代表的なものは金利を見ることです
例えば、アメリカの政策金利が5%で日本の政策金利が0%だった場合は、日本円を持つよりアメリカの米ドルを持つだけで利息が貰えることになります
このため、米ドルが買われやすくなるのではと判断することができます。
その他にも、GDPや雇用統計などは、その国の経済が今後どうなっていきそうなのかを知るために必要な経済指標ですが、結果が良ければ「この国は経済発展していきそうだから通貨や株を買っておこう」という動きに繋がっていきます。
このように多くの人がどう思っているか、また今後どういう行動を起こしそうなのかを考えていくのがファンダメンタルズ分析となります。
ファンダメンタルズの利点
ファンダメンタルズ分析の大きな利点は、相場の未来を予想できることです。
勘違いされがちですが、チャートに表示されるテクニカル分析は今までの相場からデータ算出が行われていて、あくまで”現状の相場状況”を教えてくれるツールでしかありません
一方、ファンダメンタルズ分析は”今後こうするかも”という情報が含まれていることがあり、未来の状況を教えてくれる場合があります。
例えば、アメリカの政策金利を議論するFOMC(連邦公開市場委員会)は、今後の金利を上げたい人とそのままにしたい人、金利を下げたい人などが議論を重ねる場です。
この時、次回のFOMCで金利を上げたい人と、そのまましたい人のどちらが多いかなどを取材などから情報を得てアナリストがニュース配信したりすることがあります。
この時に「金利を上げたい人が多いから次回の政策金利は利上げされるだろう」という思惑が流れることがあります。
このコラムが流れると「だったら次の政策金利は利上げするだろうから、今のうちに米ドルを買っておこう」と思う人達が現れて、米ドルが上昇する要因がうまれたりします。
ただ、実際に利上げが行われると、純粋にドルが買われることもあれば、逆にサプライズがなかったという思惑から利上げされたのに米ドルが売られることもあるので、注意が必要です。
この時にプロは経済指標発表時までポジションを持たずに、発表前に売却していたりします。
相場の格言に「噂で買って、事実で売れ」というのがあり、これらの動きは相場がまさにその通りの動きをしているということになります。
分析に使える経済指標とは?
ファンダメンタルズ分析はとにかく最新の情報を収集することにあり、その情報は多岐に渡ります。
ニュースはもとより、アメリカの政策金利を決めるFOMCや、米国の経済状況がわかる雇用統計、GDPなども重要な経済指標です。
その他にも、要人発言から相場が動くこともあり、前アメリカ大統領トランプ氏が在籍していた当時は、トランプ氏がTwitterでコメントを出すことが多く、そのツイートで相場が動くことが多くありました。
いっけん相場に関係無さそうな、感染症や地震などの災害も、その国の経済が落ち込むため、重要な情報になります。
その他にも、為替と株と国債は、表裏一体であり相関関係があります
相関関係とは、特定のものが買われたら違うものが買われたり、売られたりすることです。例えば、日本では株が買われると日本円が売られるという逆相関の関係がしばらく続いていました。
また、外国株や外国債を買うためにはその国の通貨が必要なため、特定の海外企業が話題になるとその国の通貨が買われたりすることもあります。
これらの相関関係は、他のサイトでどの程度の相関があるのかを相関係数で表示しているサイトがあります。
為替の世界でも、日本円とスイスフランはリスクオフ通貨と呼ばれているため、どちらかが買われたらもう片方も買われたりすることがあります。
投資の世界はとにかく”信用”を売り買いする市場です。
例えば日本国の経済や政治の信用が高くなれば日本円が買われますし、日本株の信頼が得られれば株が買われます。米国経済が良くなれば米国株が買われます。
このように、どこの国・企業・政府に信用があるのかを分析して、信頼が得られそうなところを探していくのがファンダメンタルズ分析です。
FOMCとは
FOMCとは連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee)のこと。
アメリカの金融政策を決める会合で年8回行われ、現在の経済状況から政策金利を決めます。
その話し合いの内容はFOMC議事録として約3週間後に公表されます。
雇用統計
雇用統計は、一般的にいくつかの経済指標が同時に発表されるアメリカの経済指標のことを指しますが、メインとなる指標は失業率と非農業部門雇用者数の2つとなります。
失業率は、その名の通り失業者の数がどのくらい居るのかを算出したもので、失業者数と労働人口数を割ってパーセントで表示されます。
非農業部門雇用者数は、農業部門以外の産業で働く人数がどのくらい前月から増減したのかが発表されます。
これらは毎月第1金曜日に発表され、世界No1の経済大国であるアメリカの経済状況がわかるため、相場が反応しやすい指標となっています。
GDP
GDPとは、国内総生産(Gross Domestic Product)のこと。
一定期間内に国内で産出された付加価値(利益)の総額を計算し、前期や前年比からどれだけ変化したかが発表されます。
速報値・改定値・確定値が各々3か月ごとに発表され、速報値が一番は注視されます。
小売売上高
小売売上高とは、スーパーや百貨店などの小売業の商品やサービス業の売上を集計したものです。
小売売上高は景気が良いと商品が売れたり、逆に経済が落ち込むと売り上げが落ちるため、今の経済がポジティブなのかネガティブなのかがわかります。
翌月に前月よりも売り上げがどうなったかを前月比として発表されます。
鉱工業生産指数
鉱工業指数とは、鉱業・製造業でどれだけ物が作られたかを基準年を基準100としてどれだけ増減したかを表す指数です。
鉱業材料や鉱業製品は、車などの販売製品や製造機械設備などに使われるため、景気が良くなると買われやすくなります。
このことから景気動向の変化を読み取ることができます。
消費者物価指数(CPI)
消費者物価指数はCPI(Consumer Price Index)と呼ばれ、家計で購入する消耗品やサービスなどの価格の平均的な変動を表します。
一般的にはインフレ指数ともよばれ、この指数が急上昇すると商品の価格が急激に上昇してインフレが加速していることになります。
情報ニュースが充実しているFX会社
ファンダメンタルズ分析は、多くの情報を得てどれだけ分析するのかにかかってきますが、細かい経済情報は一般的な社会ニュースや新聞などにはほぼ掲載されていません。
そこで、経済情報ニュースに特化したFXi24やMarket Win24、ロイターなどを見て分析するのですが、これらの多くは有料情報になっていて会員にならないと見ることができません。
しかし、一部のFX会社では口座開設をすることでこれらの経済情報を無料で見れるFX会社があります。
GMOクリック証券やヒロセ通商、IG証券はロイターの情報ニュース、みんなのFXや外貨ex byGMO、SBI FXトレードなどではFXi24の経済情報を見ることができます。
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